N-ro 418 2021年 1月号
Suita Esperanto-societo
吹田エスペラント会会報 発行：矢野義男 吹田市山田東2-25-13
郵便振替 00970-0-319578 年会費 6000円 準会費 2400円
ホームページ http://suita.chu.jp
Felicxan Novjaron!
２０２１年(令和３年)、丑年が幕を開けた。依然としてコロナ禍は続き、人との密を避け、消毒とマスクをつけての外出が続いている。年末・年始の国民の自粛生活も限界だったのか、とうとう1月8日には東京都、神奈川など4つの都県に、1月14日には大阪府、京都府、兵庫県など７つの府県に緊急事態宣言が2月7日まで出されてしまった。
医学の発達によって、昔はあきらめていた癌や腫瘍や心臓病などが早期発見による治療等で治る確率が高くなり、健康管理の意識が高まり、人間の寿命が延びてきた。ところが、感染症は、一つが撲滅されると新たな感染症が生まれるので人類にとってはやっかいなもののようだ（天然痘やポリオがなくなったと思ったら、エイズやエボラ出血熱が出てきたりして）。また、インフルエンザウイルスのように次々に「新型」が生まれるものもある。
石弘之著の「感染症の世界史」の前書きに次のような文があった。
私たちは、過去に繰り返されてきた感染症の大流行から生き残った、「幸運な先祖」の子孫である。そのうえ、上下水道の整備、医学の発達、医療施設や制度の普及、栄養の向上など、さまざまな対抗手段によって感染症と戦ってきた。それでも感染症は収まらない。私たちが忘れていたのは、感染症の原因となる微生物も、四十億年前からずっと途切れることなく続いてきた「幸運な先祖」の子孫ということだ。人間が免疫力を高め、防疫体制を強化すれば、微生物もそれに対抗する手段を身につけてきた。
人間が次々と打つ手は、微生物からみれば生存が脅かされる重大な危機である。人が病気と必死に戦うように、彼らもまた薬剤に対する耐性を獲得し、強い毒性を持つ系統に入れ替わって戦っているのだ。まさに「軍拡競争」である。
変形したコロナウイルスがイギリスでみつかったと伝えられた。宿主である人間がいなくなるとウイルスも生きていけない。コロナウイルスの撲滅が難しいのなら、せめて宿主の人間をこれ以上痛めつけないようコロナウイルスに手加減をしてほしいと思うのだが……。
（矢吹）
2020年度活動報告
- 入門講習会
コロナ禍の下、入門講習会は開催されなかった。
- 例会
Skypeを使ってほとんど毎週水曜日午後8時から9時に、佐藤、松田、矢野明徳、大畑、矢吹の５人で学習している。指導者（松田）から出された課題文を指定された単語を使って皆でエス訳したり、和訳したりして検討。エスペラントの作文力を高める学習に励んだ。昨年に引き続きエスペラント相撲にも参加。
- 行事
★ 6月に高槻現代劇場（市民会館）で開催予定だった高槻エスペラント会と関西エスペラント連盟主催の第68回関西エスペラント大会は、11月14日（土）～15日（日）に開催された。吹田エス会から松田、大畑、佐藤、矢吹の4名が参加。大畑は図書販売を担当。
★ 第105回エスペラント世界大会
カナダのモントリオールで開催予定だったが、中止。
★ エスペラント林間学校
開催されず。
★ 第107回日本エスペラント大会
9月20（日）～22日（火）名古屋市の「ウインクあいち（愛知県産業労働センター）で開催。いくつかの番組が中止された。吹田エス会から佐藤がZoomで参加。
- 吹田市民文化祭参加
11月3日（火・祝）午後2時から、吹田市文化会館レセプションホールで、令和2年度吹田市民文化祭参加、エスペラントふれあい講演会「全盲の落語家桂福点と朗読家片岡法子の言葉の宇宙」が開催された。コロナ禍の下、事前に住所・氏名・電話番号を明記して市へ申し込んでから入場チケットを送付してもらうという煩わしさと、宣伝不足もあって観客はわずか14名だった。吹田エスペラント会からは、佐藤、大畑、松田、松井、矢吹の5名が参加。豊中エスペラント会の山野さん、池田エスペラント会の田中さんご夫妻の参加はありがたかった。
はじめは、桂福点さんの講演と創作落語。落語には言葉の宇宙があると。枝雀の落語は演技や身振りで見せる落語。人情話が得意な師匠の福団治は声で見せる落語。福団治からは「所作よりも語りが大事、語りだけで風景が伝えられたら一人前の落語家だ」と教えられているが、現在のところ、なかなかそこに到達できていない。座布団の上で宇宙を見せる、言葉だけで季節感や風景や人間の生活を表現できるのが落語の素晴らしさだと。
最後にパソコンを使って、中途失聴者と視覚障がい者のメールのやりとりを題材にした創作落語「メールの話」を演じられた。
休憩の後は、片岡法子さんのお話と朗読。まず、音読と朗読の違いを実際に同じ文を読んで示す。音読は平板で、朗読は読み手の感情が入って響きが豊か。黙読の歴史について語られた後、朗読の大切さについて力説された。最後に宮沢賢治の「どんぐりと山猫」の朗読を聞かせてくださった。まさに片岡さんの「言葉の宇宙」を眼前にしたようだった。
★ 北摂ザメンホフ祭
12月6日（日）13時半～15時半まで、吹田市立千里市民センター8階多目的ホールで吹田エス会担当の北摂ザメンホフ祭が開催された。13名が参加。吹田エス会からの参加者は、佐藤、松田、大畑、矢吹の4名。大畑は図書販売担当。矢吹は司会。吹田エス会の出し物。初めは3人がエスペラント相撲で読んだ本を紹介。次に松田が「ことわざクイズ」を出題。上位正解者に松田手作りの賞品が贈られた。コロナ禍の下、懇親会は開かれなかった。
４．外国からのお客さん
特になし。
５．その他の活動
（一原育子さん除く）
７．機関紙“La Vento”をおおむね毎月発行。
８．役員
会長：矢野義男。副会長：佐藤守男、会計監査：佐藤守男
委員：大畑賀代子（会計、ＫＬＥＧ委員）、松田洋子（事務局）、
矢吹あさゑ（機関紙・ＫＬＥＧ委員）
９．会費
年間６０００円（正会員）、２４００円（準会員）
★ 例会学習より
テーマはfendi
1) 地震の大揺れで地面に亀裂が入った。
（参考解答）La terskuo fendis la teron.
2) モーゼは海を二つに割った。
（参考解答） Moseo fendis la maron.
3) 悲しくて胸が張り裂けそうだ。
（参考解答） Mia koro fendigxas de malgxojo.
おまけ
1) fendi haron ; harfenda
重箱の隅をつつく（あら探しの）
2) La fiasko en la gxenerala elektado fendis la partion en du sektojn.
総選挙での大敗により党は２派に分裂した。
3) Gxuste sur tiu punkto ili disfendigxis je opinioj.
まさにこの点でかれらは意見が分かれた。
4) Tiaj fendetoj ne ellasas akvon.
こんなヒビからは水は漏れない。
5) Disfendi obstinan antauxjugxon.
根強い偏見を打破する。
テーマはind
１) その発見は公表に値する
（参考解答）La eltrovo indas publikigon.
２) その本は単に読む価値があるだけではなく、読むべきだ。
（参考解答）La libro estas ne nur leginda sed ankaux legenda.
３) 彼女はパーティーにふさわしい服装をした。
（参考解答）Sxi inde vestis sin por la bankedo.
おまけ
1) indeco de la scienco 科学の価値
2) Sxia sincereco indigas sxin je respekto.
彼女の誠意には頭の下がる思いだ。
3) lauxdinda で文を作る
（参考解答）Lia sindedicxa agado estas lauxdinda.
４) ridinda で短文、または節
（参考解答）Estas ridinde esti kaptita de memfarita kaptilo.
５) Estas inde, ke vi faru tion.
あなたがそれをするのはねうちがある。