La Vento 358

La Vento

N-ro 358   2014. 10月号

Suita Esperanto-societo
吹田エスペラント会会報  発行:矢野義男 吹田市山田東2-25-13
郵便振替 00970-0-319578   年会費 6000円  準会費 2400円
ホームページ http://suita.chu.jp


第101回日本エスペラント大会終わる!

10月11日~13日に福井県小浜市で第101回日本エスペラント大会が開催され、国内、国外から合計405人(不在参加含む)が参加した。吹田エスペラント会からは佐藤、矢吹、松田(不在参加)の3名が参加。

日本大会に参加して
矢吹あさゑ
一日目は近江今津駅12時10分発の観光バスで大会前観光に参加。最初に若狭鯖街道熊川宿を散策。のどかな田園風景の中に伸びる旧街道の両側に並ぶ、国の重要伝統的建造物保存地区の町並みを一軒一軒のぞきながら歩き、昔の宿場町の面影を偲んだ。次に明通寺を見学。坂上田村麻呂によって創建された真言宗の寺で、本堂と三重の塔が国宝。本尊は木造の薬師如来坐像。入り口には樹齢500年のカヤの木が厳かに立っていた。案内してくださったのはエスペランティストの住職中嶌哲演氏だった。
2時半過ぎに会場につき、受付を済ませ、「エスペラント会懇談会」に参加。佐藤さんはすでに到着していた。広高さんの司会。佐藤さんが吹田エスペラント会が今まで40年以上も取り組んできた市民文化祭の内容と、最近のスカイプによる例会の報告をした後、質疑応答と情報交換がなされ、今後の会の持ち方などが話し合われた。どこも新入会員獲得に苦労している。
「親睦の夕べ」では、山口の渡辺克義さんがエスペラント落語「ちりとてちん」を披露してくださった。エスペラント文が手に入れば、桂福点さんに提供できるなと思った。
民宿「ひこ荘」へ。女8人、男5人、計13人が泊まる。外国からの参加は女3人(韓国から2人、英国から1人)。男1人は全盲の片岡さん。

二日目は、開会式に参加。La Espero をだいぶ歌えるようになったと自己満足。小浜市長が挨拶をエスペラントで読み上げたのでびっくり。北川さんの尽力のすごさに改めて驚嘆。次に明通寺住職中嶌さんの小講演「若狭に15基もある原発が、なぜ小浜にないのか」をエスペラントで聞く。日本語訳を見ながら聞く。1968年から市内を12のブロックにわけて原発の学習会を開き、原発はダメだ、美しい若狭を守ろうという市民運動が広がっていった。そして、第一次~第三次原発誘致阻止に続き、第一次、第二次中間貯蔵施設阻止と運動が発展し、2011年福島原発震災後には市議会が全会一致で「脱原発への意見書」を決議し、①原発から脱却し新たなエネルギー政策を定めること ②高経年化した原発の運転延長を認めないことなどの要望を添えて政府・国会に提出したそうだ。市民運動が広がってここまで発展するなんて素晴らしいことだと思った。「第二のフクシマをつくらないよう努力したい」という中嶌さんたち小浜市民の強い気持ちに心打たれた。
午後は、ユゴ ジョゼラ シャペル(通称ユヘーロ)さんの小講演を聞いた。ユヘーロさんは富山県黒部市在住のカナダ人。黒部市の国際交流員でエスペラント語、英語、フランス語、日本語がわかる。自身の体験を通してほかの国の言葉を習得する方法について話してくれた。音読して(目で見て聴く)、理解し、考え、答えは手を使って書いていく。聴いて覚え、書いて覚えることが大切といったのかな?
次は点字の分科会に参加。記事等の原稿(Okitaニュース)が点字データーに変換されて点字本となるまでの流れを教えていただいた。また、パソコン自動点訳システムお点ちゃん、エスペラント語の点訳支援ソフト(ESPTEN),エスペラント語・日本語読み上げソフト(ESPTAP,EJTAP)などのソフトがあることも教えていただいた。全盲の片岡さんは、実際に「ピンディスプレイ」という点字を読んだり書いたりする機器をコンピューターにつないで、自由に文章を作ったり読み取ったりされていた。また、アイフォーンを使って、お金の識別(マネーリーダー)、色の識別、部屋の電気がついているかの識別をすることができること、また、辞書を使ったりメールを送ることもできることを教えてくれた。実際にメール送信の実演をしてくれた。片岡さんの話をお聞きして、スマートフォンを使えない私は、とても恥ずかしくなってしまった。
野田淳子さんの天使のような美しい歌声を聞いてから民宿へ。
てっさ、鯛の姿造り、ふぐ鍋、茶わん蒸しなど魚づくしの豪華なバンケード。家で粗末な食事をしている夫の姿を押しやっておいしい料理に舌鼓をうつ。佐藤さんの司会で会が進められていく。全員が自己紹介をした後、中島さんがミニハーモニカの演奏を披露。リクエストに応じて何曲か演奏。知っている曲なら何でも吹けるそうだ。最後はハーモニカ伴奏で韓国のパクさんのリードで「ふるさと」を全員で合唱して会を閉じた。日本語が入ると、仙台の斎藤さんに“Parolu esperante!”と注意されてしまった。

三日目。「友好」に関する講演を二つ聞く。一つ目はキムさんの「日刊友好のいくつかの”顔“」、二つ目は大森和良さんの「韓国船遭難救助の記録の発掘」。大森さんは韓国船遭難救助の記録を探し、原作を簡略化して、新たな絵を加え、子供向けの絵本「風の吹いてきた村」をかいた。そのエスペラント訳は北川さん。それが今大会の記念品の一つになっている。ここ何年間かは、地元の水産高校の生徒と韓国の子供たちとの交換交流が続けられてきたそうだが、来年は水産高校が廃校になるので交流ができなくなり、残念だともおっしゃっていた。泊の地には、日韓友好の記念碑が立てられていて、そこには「海は人をつなぐ母の如し」と刻まれているそうだ。最後に、大森さんの作詞作曲による歴史的記録にちなんだ歌をギターを弾きながら歌ってくれた。その声量あふれる歌声がとても素敵で感動した。
「エスペランティストがたった一人でも日本大会は開催できるということが、この大会で証明された。」という北川さんの開会式の言葉が今も強く心に響いている。

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開会式                  点字の分科会

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民宿前の安納の海岸

佐藤さんが日本大会で表彰された堀さんの著作本(文学作品)の書評を書いてくださったので載せます。

<RECENZO>
“Vivo de Tri Virinoj en la Japana Katastrofo”
verkita de s-ro Hori Yasuo. Tiu verko proponita por la Literatura Konkurso gajnis la duan lokon sen la unua premiito) en la originala fako, kion oni publike raportis en la Obama Japana Kongreso.

Li verkis pri 3 virinoj apartaj, kiel ili vivadis kaj helpagadis tra la katastrofo, tre konkrete kaj detale kvazaŭ li mem spertis. Emocian bildon ni povas imagi el la verko. Tial mi admiras lian manieron kolekti kaj memori detalaĵojn. Mi ne povas simple prezenti la enhavon, sed mi citu la lasatan frazon de la verko:
“Ni cikligu bonon, bonkorecon, sincerecon kaj ĉion bonan en la mondo. Ni sekvu la ĉi-suprajn tri virinojn kiel bonajn modelojn.” Scivolemulojn, rekte legu.
Lastatempe mi legis la libron “Viktimoj de la atombombo” tradukita de JUI-Ĉunoŝin. Tiu libro traktas la sperton de viktimoj apenaŭ postvivantaj tra infero de Hiroŝima. Tiu verko ankaŭ tre detale konkrete estis skribitaj emocie. Mi sentas ĝin simileca kun la supra Hori-verko. (Satoo Morio)

吹田市民文化祭エスペラントふれあい講演会近づく!

みなで参加しましょう!!
日時:2014年11月3日(月・祝)
午後1時30分~4時 
場所:吹田メイシアター小ホール
講師:桂 福点さん
演題:「大笑いゼーションでノーマライゼーション」