La Vento 369

La Vento

N-ro 369   2016. 2月号

Suita Esperanto-societo
吹田エスペラント会会報  発行:矢野義男 吹田市山田東2-25-13
郵便振替 00970-0-319578   年会費 6000円  準会費 2400円
ホームページ http://suita.chu.jp


2016年もあっという間に2か月が過ぎようとしています。世界情勢もますます怪しくなってきて、いろいろな報道を耳にすると、平和を70年以上も守り続けてきている日本に住んでいることを、いかに恵まれているかをありがたく思います。この平和を絶対に守らなくてはと強く思います。

2月16日の朝日新聞に少し興味深い記事が載っていたので紹介します。

海にすむ最も原始的な脊椎動物「ヌタウナギ
の脳には、人間と同じような基本構造があることが理化学研究所と兵庫医科大などの研究でわかった。脊椎動物の脳は進化と共に発達したと考えられていたが、5億年以上前にすでに備わっていた。16日、英科学誌ネイチャーに掲載される。
脊椎動物は、あごを持つ人間などの類と、あごがない類に大別される。ヌタウナギやヤツメウナギは円口類で、5億年前に脊椎動物の祖先から最初に枝分かれし、進化を探る上で「生きた化石
といわれている。
研究チームは、2種の受精後のを詳しく調べたところ、運動機能や知能などを得るために必要な、大脳皮質や球、小脳などの元となる基本構造があることがわかった。
これらを脊椎動物が備えるるようになったのは従来、4億5千万年以上前と考えられてきた。だが、ヌタウナギなどにも存在することから、5億年以上前にさかのぼるという。同時期は、生物が大量発生した「カンブリア爆発」の頃にあたる。
兵庫医科大の菅原文昭講師(進化発生学)は 「脊椎動物は脳の『土台』を初めに作り、その上で脳を複雑化して進化させていった。人間の知性に至る脳の進化の解明に迫れるかもしれない」と話している。

5億年以上も前にできた脳の基本構造の進化の果てに今の人間の脳があるという。今、その脳を世界平和のためにこそ使ってほしいと思う。              (矢吹)
2015年度活動報告

1. 入門講習会
2015年度は開催せず。

2. 例会
Skypeを使ってほとんど毎週水曜日8時から9時に、佐藤、松田、矢野明徳、松井、大畑、矢吹の6人で学習している。情報交換をしたり、会員のレポート(矢野さんのものが多い)や、 お互いの日記を使って、朗読したり添削し合って学んでいる。

3. 行事
★ ワン・ワールド・フェスバルティにちょっと参加
2月7日(土)~8日(日)に扇町公園横の北区民センターで開催された第22回ワン・ワールド・フェスティバルに出展したKLEGのエスペラントのブースを大畑と矢吹が手伝う。多種多様の国際的なグループばかりの参加にびっくりした。
吹田市民文化祭参加
11月3日(火・祝)午後1時~4時、メイシアター小ホールでエスペラントふれあいコンサートがあり、62名の参加者があった。吹田エス会からは、佐藤、矢野博幸、矢野明徳、松井、大畑、松田、近藤、矢吹の8名。受付は大畑、松田、松井。司会は矢吹、カメラは松田。
副会長、市長の挨拶の後、初めに、Helikoと吹田第6中学校PTAコーラス同好会共演で、エスペラント、日本語、手話コーラスの歌。次いで、メインの野田淳子さんの「いのちと暮らしをうたう」第1部が始まった。今回初めて披露された「庭の千草」など6曲、それぞれわかりやすく解説され、美しい透き通る歌声に会場は酔いしれた。ピアノ伴奏は嶋村よし江さん。
休憩後は、佐藤が第100回世界エスペラント大会(フランス・リール市)で集めた平和のメッセージ60余を映像で紹介。
「いのちと暮らしをうたう」の第2部は、金子みすゞの詩に曲をつけたものが5曲、他に4曲。手話をつけて会場の全員で歌った「私と小鳥とすずと」、「アリラン」はハングルとエスペラントで、「死んだ男の残したものは」の6番の歌詞にかかわるエピソード、最後に「大きな歌」をエスペラントと日本語で会場の全員で大合唱。全体を通してエスペラントの紹介もたくさんしていただいた。
★ 北摂ザメンホフ祭
12月6日(日)午後1時半から5時、とよなか国際交流センター会議室で北摂ザメンホ
フ祭が開催された。参加者14名。吹田エス会の参加者は、大畑、佐藤、松田、矢吹の4
名。
プログラムは、豊中エス会の出し物(漢詩のエスペラント訳の発表、とよなか国際交流
フェスタでの発表のDVD,豊中エス会の活動報告)の後、各ロンドからの読書紹介があっ
た。休憩の後、吹田エス会は佐藤さんがスライドや展示物を使ってUKリ-ル分科会の報
告。池田エス会は、初めに、西尾さんが2016年近江八幡で行われる日本大会の宣伝と宮
沢賢治の「雨にも負けず」の二種類のエスペラント訳の詩の暗唱を披露、次に島谷さんと
岩田さんが狂言、「鬼の養子」を演じられた。最後に浅田さんのリードで「花は咲く」を
合唱。
会場近くでの懇親会には佐藤、松田が参加。

4. 大会などの参加者
★ 第63回関西大会:6月20日(土)~21日(日)にkokoka京都市国際交流会館で京都エス会主催の第63回関西エスペラント大会が開催され、吹田エス会からは佐藤、松田、矢野明徳、大畑、近藤、矢吹の6名が参加。大畑は両日とも図書販売担当を、松田は2日目のハルペンジャックさんの公開講演「外国語の効果的な学習方法とエスペラントの勧め」の司会を担当をした。
★ 第100回エスペラント世界大会
7月25~8月1日にフランスのリールで開催され、佐藤が参加。
★ 第47回林間学校:9月12日(土)~13日(日)京都エスペラント会館で開催された。吹田エス会からの参加者なし。
★ 102回日本エスペラント大会:10月10日(土)~12日(月・祝)仙台市(仙台市民会
館)で開催。佐藤が参加。矢吹は参加申し込みするも参加できず。

5.外国からのお客さん

6.その他の活動
7月1日ドーンセンターホールでの「日中不再戦と友好のつどい」で松田洋子さんが「日本国憲法前文・第9条」を朗読。佐藤さんは「憲法9条にノーベル平和賞を」の署名活動を行った。

7.会員数(1月現在会員15名、準会員1名)

8.機関紙“La Vento”をおおむね毎月発行。

9.役員
会長:矢野義男。副会長:佐藤守男、会計監査:佐藤守男
委員:大畑賀代子(会計、KLEG委員)、松田洋子(事務局)、
矢吹あさゑ(機関紙・KLEG委員)
10.会費: 年間6000円(正会員)、2400円(準会員)
アンドレイ・コロベイニコフのピアノ演奏を聴いて

2016年2月20(土)午後3時から日本センチュリー交響楽団の京都特別演奏会が、京都コンサート大ホールであり、第1部のプログラムでアンドレイ・コロベイニコフが演奏をするというので聴きに行った。
アンドレイは11年前、2004年11月3日に吹田エス会主催のエスペラントふれあいコンサートで、ロシアの18歳の異才ピアニストとして演奏をしていただきました。その時は、まだ少年のあどけなさをもっていて、トークでは少しおどけてみせたりしていました。18歳なのに法律の大学を卒業してそこで教鞭をとっているということだったのでびっくりしたことを思い出します。演奏会では、私の所属するPTAコーラスの伴奏も即興でひきうけてくださり、確か「アメージング・グレース」を歌ったと思います。今ではそんなことは絶対望めない夢のようなことでした。その時演奏してくださった曲目は、バッハの「シャコンヌニ短調」、ベートーベンのソナタ第23番ヘ短調「熱情(アパッショナータ)」、チャイコフスキーの「四季」全曲でした。「熱情」でのばんばんと打ち付けるような力強い弾き方が印象的でした。
今回は、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調作品23」でした。私は曲想はよくわかりませんが、ものすごく細かに速くしかもなめらかに両手が鍵盤上を動くのにただ見とれるばかり。全部の指が感情をもっているかのように鍵盤上を踊り回っていました。11年前よりもずっと深みの増した音色に感動しました。浅田さんが「東京で三重奏のピアノ伴奏をされたのをテレビで聴いたが、自分が目立たず他の奏者を引き立てて上手に演奏していたのに感動した」と言われたが、「そういうことのできるピアニストがなかなかいないので、アンドレイは最近はいろいろな音楽会での共演にひっぱりだこだ」と菊島さん。オーケストラとの掛け合いが絶妙だったのもアンドレイは指揮者の資格ももっているから曲想を深く理解し、オーケストラのこともわかっているからと納得。
私は日本センチュリ―の演奏も良かったと思う。フルートの澄んだ音色が今も耳の奥に残っている。久しぶりにオーケストラの演奏を聴けて心がリフレッシュでき、こんな機会をいただいたことに心から感謝している。
終了後、アンドレイを囲みエスペランティスト13人と塚本さんの奥さまとで歓談した。
アンドレイはすでに頭が禿げ始めていたが、笑顔は11年前と同じ。ユーモアを忘れない話しぶりも変わっていなかった。今はエイジェント付きのピアニストになって世界中を駆け回っているアンドレイ。彼がもっともっと成長されるように応援したいと思う。(矢吹)

お知らせ
吹田エスペラント会の総会は4月に 開催予定です。