La Vento 334

La Vento
N-ro 334   2012. 2月・3月号

Suita Esperanto-societo

吹田エスペラント会会報   発行:矢野義男  吹田市山田東2-25-13
郵便振替 00970-0-319578   年会費 6000円  準会費 2400円
ホームページ http://suita.chu.jp


 総会のお知らせ

1月末に2月11日(土)松田宅での新年会を兼ねた総会のご案内をいたしましたが、インフルエンザのため急遽開催は中止になりましたが、改めて総会の日程が決まりましたのでお知らせします。
日時: 4月11日(水) 午後7時より
場所: 南千里の市民センター(例会会場)
総会への返信葉書がまだの方は、返事をお願いします。(矢野会長への電話でも結構です)

 2011年度活動報告の一部追加のお知らせ

La Vento 1月号に載せた2011年度活動報告の
4. 大会などの参加者
★ 第98回日本エスペラント大会・第43回韓国エスペラント大会
(日韓共同開催エスペラント大会)
10月7日(金)~9日(日)韓国城南市で開催。佐藤さんが参加。
の後に「日韓歴史教科書問題で分科会を主催」の一文を追加してください。

 3月、4月例会会場のお知らせ

3月 7日(水) 南千里市民センター
3月14日(水) 南千里市民センター
4月11日(水) 南千里市民センター
4月18日(水) 南千里市民センター

  会員の近況

★吹田EP会の皆様へ
メールにて徳島から矢野明徳の近況報告をさせて頂きます。
月日の経つのは早いもので病気で倒れてから丁度2年が過ぎました。吹田EP会で楽しく会話していた時のことを懐かしく思い出しています。お蔭で、これまで真面目にリハビリに励んできた効果もあり、今年の冬はすこぶる体調がよろしいようです。医者からは、冬に体調が良いと言う患者さんは珍しいとのことです。この 春には海外旅行も行けますよとの言葉を頂いて、本当に嬉しい限りです。 毎日、雨の日以外は散歩を日課として、1日約1万歩を歩くことを目標にしていま す。体力、気力がかなり元の状態に戻りつつありますので、ご安心ください。
吹田EP会の皆さんには一度健康について自分の経験を思い出しながら、お話をしたいと思い、総会の日が丁度良いのではと思って、今年は体調も良いのでぜひ参加したいと思っていましたが、徳島に帰って廻りを見渡しますと、このままでは、近い将来、限界集落が急スピードで増え、過疎化、人口減少が進んでいくであろう事を実感しています。徳島県では県の企画室が主体となってどうすれば地域が活性化 ができるか、広く一般市民にアイデアを求めています。昨年から面白い講義があるものだと考え参加しております。2月11日は日程が重なってしまいました。
EPの方は徳島にもEP会があり、活発ではありませんが、一度顔をだしてみようと 思っているのですが、残念ながら発音がいまだ思うように出来ないので躊躇していま す。もう少し時間が必要なようです。
人生あせらず、悔やまず、マイペースでやっていこうと気楽に考え、悠々自適の日々を送っております。吹田EP会の皆様、健康には充分留意され、頑張って下さい。
最後にエスペラント語で椿の本を出版しようとの夢は忘れずに、今後頑張る積りで す。いつかお世話になると思いますが、そのときには宜しく御願い致します。
平成24年2月4日 矢野明徳

★辰年生まれなので72歳になります。そして、ますます忙しくなる一方です。大阪国際児童文学館の裁判の件では、昨年8月26日に敗訴の判決を受け、大阪高裁に公訴しました。学び続けることだけが未来へのあかりを消さないで生きていける道だと思っています。                                          正置友子

★雪の降る寒い日々が続いていますが、お元気でお過ごしでしょうか。今は、気の早い話ですが、春夏に咲く花の種を種苗会社から買い揃えたところです。昨年は大震災に原発事故と我々にとって気の重い大変なことがありました。標高の低い土地への不安、島根原発老朽化と上関原発建設、汚染牛問題、避難民対応など、島根県にも影を落とす出来事でした。
エスペラントについては、低収入ではありますが、デジタル機器(最新のWalkman)を新たに入手し、ウロ覚え対策で学習をやり直そうと考えております。                                                               篠原陽介

元吹田市の水道部に勤務されていて現在グアテマラでボランティアをされている宮本さんから松田洋子さんに届いたメールを二つ紹介します。

Saluton! Ritate de Facebook, mi sendis la suban mesagxon al miaj konatoj
en Japanio.Alie mi havas intereson pri liberigamovadoj en latinoameriko, kaj en
Nkaraguo vizitis la oficejo de FSLN t.e. la Fronto Sandinista deLiberigo Nacia.

宮本が活動を支援したいと思っているのは、ニカラグアのマサヤ市郊外で暮らし
ているハイロ・アンピエ(Jairo Ampie)という34歳のプロ画家です。彼のこと
を知ったのはニカラグアで活動しているJICAボランティアを通じてです。
芸術学校を卒業して以来、子どもたちに絵画を教えたり、たまには音楽を教えた
りしています。いまは、週に5回、マサヤ市内の5か所の公民館や図書館などの
無料の場所をかりて、各会場で週に1回ずつ、放課後の小学校低学年の生徒を集
め、絵画を教えています。貧しい国のことですので、講習の謝礼はなく、無収入
のボランティア活動で、教材や画材等は本人の持ち出しです。本人も日々の食事
代にさえこと欠く、ほとんど極貧に近い状態でして、親と兄弟に頼って生活して
います。
ご存知だと思いますが、中米各国は、絵画、彫刻、音楽などの芸術活動が伝統的
に盛んです。特にニカラグアは絵画運動が盛んだと感じています。グアテマラに
もプロの画家は多いですが、どちらかというと外国人に色気を出した、やや画一
的で欧米的な画風が多く見受けられます。その点、ニカラグアの作品はまちがい
なく素朴な印象のものが多いです。
個人レベルでの継続的な連携はむずかしいし、ほかにもこのような環境のなかで
活動中の芸術家は、どこの国にも多くいると思いますが、たとえ一時的でも、自
分の作品が遠い外国で売れて、いくらかの収入があれば、今後の活動につながる
し、プロ画家としての自信にもなると思います。来年3月に一時帰国した際に持
ち帰りますので、ぜひよろしくお願いします。販売価格は、ポストカードは500
円/枚、10号サイズの絵は3000円/枚を予定しています。
添付の写真は、彼が手製で作成したクリスマスカードの絵3枚です。

ティカル遺跡のあるペテン県はジャイカ的にいうところの立入禁止域ですが、人類滅亡の大事の前に数回は見ておかねばとならぬと思いたち、週末利用で行ってきました。広い遺跡公園内には大ざっぱに数えて23の遺跡サイトがあります。観光用の散策路のほか、ジャングルの小道を含めて駆けまわり、そのほぼすべてを訪れ、登ることが許されている遺跡のすべてに登りました。累積高度は約400m程度でも、タフムルコ山に登ったときよりも、足にダメージがきています。ガイド役は、この遺跡で発掘作業をしている北海道大学の若い考古学者で同じボランティア仲間。彼はジャイカボランティアになる4年以上前から頻繁にここに来て調査をしていますのでジャイカとしても特別扱いです。もちろんそこいらのプロガイドよりもずっとよく知っているし、なにせ説明が日本語なのでよく分かります。今年から金沢大学の調査班といっしょにまだ未発掘の遺跡を調査するはずだったのですが、東日本大震災のため予算が削減され、今後の仕事の予定が立てられないそうです。そんなもんで(?)来月、公園から65Km離れた直近で、自分が住んでいる観光の街フローレス島に飲み屋を開店しようと奔走しています。
未発掘の遺跡は、土と草と木に覆われて小山状になっています。それが公園内のあちこちにまだまだたくさん散在して、ふつうの観光客だと、それが遺跡であるとはまず気がつかないはずです。今の遺跡も発見時は、大きなピラミッドこそ、最上部が現れていましたが、大半は土を被ってなにがなんだかわからない状態でした。発掘して露出させてしまうより、そのままにしておいたほうが保存性は圧倒的によく、発掘することにより、さらに歴史的になんらかの価値があるものが得られるなら、発掘する値打ちがあるものの、そうでなければそのままにしておいたほうがいいとの考えがあります。それに発掘調査には多くのお金と労力がかかるので貧乏なこの国の力ではむずかしいです。もっとも今の政府は、観光に重点を入れていますので、外国の資金援助で発掘して、もっと観光客を誘致しようと懸命です。でも、ユネスコの複合世界遺産ですので、電気も引けなく、現地の施設やホテルは自家発電しています。ケータイもまったく圏外。べらぼうに高い現地のホテルも午後7時には電気が落としてしまう状態だから、まずは、インフラ整備をしなければ、観光客の増加は見込めないでしょう。
さて、紀元前6世紀ぐらいから栄えたティカルの高度なマヤ文明が9世紀から10世紀ごろこつ然と姿を消した原因についてです。説として、伝染病のパンデミック、気候変動によるトウモロコシの不作、部族間の内紛、交易ルートがカリブ海沿岸地域に変わり、内陸部にあるティカルが見捨てられた等々のいろいろな説がありますが、現在のマヤ学会では、それらの複合原因説が有力な結論になっています。(よ)のガイドによると、それはちょうど邪馬台国論争のように、説を闘わすことにより研究者同士の仲が悪くなるのを避けるための妥協の産物でそういう結論になっているのだそうです。なるほどねえ。まあ、それでは満足できない学究の徒が新たに説をとなえるのが見えていますが…
ティカル遺跡の写真は、ペルーのマチュピチュ遺跡などと同様に目にすることが多いですけど、やはりなんでもそうで、テレビや写真とこの眼でじかに見るのとは感覚がちがいます。「忘れられた世界」に呼ぶにふさわしい気がしました。人生観、世界観、宇宙観まで変わるかも? ただし、ジャングルですので落木と落ヘビに注意しないと、考えが変わる前に意識が遠のきます。もっと刺激がお望みなら、さらに奥地のヤシャ遺跡や徒歩で4泊5日行程のエル・ミラドール遺跡なんかもありますのでぜひ!
というわけでティカル遺跡の画像は映画「スターウォーズ」や写真集で見ていただくとして、写真は公園内にあるマヤの聖木セイバ。この木が世界の中心になっており、根っこが過去、幹が現在、こずえが未来で、それぞれが5層~7層になっているそうです。モ
デルは長身のイタリア人女性で上を見上げています。
(写真は取り込めなかったのでカットしました。すみません。矢吹)