La Vento 361

La Vento

N-ro 361   2015. 1月号

Suita Esperanto-societo
吹田エスペラント会会報  発行:矢野義男 吹田市山田東2-25-13
郵便振替 00970-0-319578   年会費 6000円  準会費 2400円
ホームページ http://suita.chu.jp


Felicxan Novjaron!

新年明けましておめでとうございます。

私は、正月明けにインフルエンザにかかってしまいました。予防注射をしてあったので、熱は高く出ませんでしたが、なんとなく頭も体もぼやっとして5日間ほど何もやる気が出ませんでした。1週置いて次の週には、孫がインフルエンザにかかり、4日間面倒を見ていました。今、インフルエンザが猛威をふるっているようです。みなさん、気をつけてください!

テレビをぼやっと見ていたら、あるお医者さんが言っていました。「病気にかからないためには、免疫力をつけなくてはならない。そのためには、唾液を出すようにするのがいい。顎の下、喉の際のごりっとする所をやさしく、くりくり触って刺激すると、唾液が出てくるから時々触って唾液を出すようにするといい」というようなことだったと思います。そういえば、私は退職するまでは、1日に4~5時間しゃべっていたのに、退職してからはしゃべる時間が極端に減ってしまいました。主人と二人では、当然です。退職してから病気にかかりやすくなったのもそのせいかもしれないと納得させられました。
また、別のテレビで、元気に暮らすのには、笑いのヨガがいいと言っていました。徳島でお医者さんを中心に実践されているそうです。体を動かしながら笑うそうですが、ある主婦は掃除機をかけながら笑っているとのこと。笑いはストレス解消によく、更年期障害にもいいということを以前に聞いたことを思い出しました。やってみる価値があるかもしれません。まさに “笑う門には福来る”?

詩人の吉野弘さんが1月15日に肺炎のため静岡県富士市の自宅で死去されたそうです。87歳だったそうです。
吉野さんの詩の「夕焼け」は中学校の国語の教科書に載っていたので知っていましたが、「祝婚歌」は結婚式で紹介され、さらに曲をつけて歌われているのを知りびっくりしました。また、「生命は」は、成人式で紹介されているそうです。人間は助け合って生きているということを改めて考えさせてくれる詩です。

生命は

生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする

生命はすべて
その中に欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ

私は今日、
どこかの花のための
虻(あぶ)だったかもしれない
そして明日は
誰かが
私という花のための
虻であるかもしれない                     (矢吹)

 訃報のお知らせ。

吹田エスペラント会の会員の宗田敏子さんが昨年の6月にお亡くなりになっていました。癌で入院されたということをそれとなくお聞きし、皆、気にはしていたのですが・・・。心よりお悔やみ申し上げます。癌にかかられる少し前には、中国へ語学留学されるほど熱心な方でした。
佐藤さんと松田さんが追悼文を書いてくださったので載せます。

La novaĵo de la adiaŭo: hieraŭ ĝi saltis nian kunsidon t.e.
s-ino Soota forpasis junie ĉijare. Jam informite ke s-ro Fuĵta je la aĝo74 forpasis aŭguste, do sinsekvis niaj Suita-societanaj kondolencojn. S-ino Soota ĉ.10 pliaĝa ol s-ro Fuĵita, do ŝi tiel maljuna ĉiam ĉeestis nian kunsidon kaj malrapide, sed diligente lernis esperanton. Eble ŝi ĝuis gustumi la lernadon. Mi ne scias detale pri ŝia karieron, nur mi aŭdis de ŝi ke ŝi dum juna tempo laboris en la kompanio NTT.
Same kiel ili ni ĉiuj baldaŭ sinsekve sublimiĝos al elemento de universo laŭ la leĝo de naturo. Adiaŭ, s-ino Soota!                             ( Satoo Morio)

*楽しかったよね、宗田さん*

5人のお子さんを育てられ, 毎年それぞれの為に大量のお味噌を仕込む働きもののお母さんである反面、いつも夢がある楽しい人だった。長年の夢だったたった一人での中国語学留学も高齢になってから実現できたし、季節毎に変わる花を求めて地方を移動する養蜂家になりたいと途方もない夢も持っていた。

飼い猫に「私、毎日言い聞かせてんねん、いつかは虎になれ」ってね。いつも機知にとんだ人懐っこい人だった。
ある時「虎と馬ではないこと分かってるけど、トラウマって何のこと?」と大真面目に訊ねたり、宗田さんがいるだけで雰囲気は大いに和んだ。

ずっと以前、同時期の会員だった冠野和子さんの病状が進んで、体が不自由になられたのを、少しでも慰めようと宗田さんと二人で、久多の山小屋へ連れ出したことがあった。枕を並べて寝た二人が朝になって「夕べ確かに冠野さんの手足が自由に動いたのを見た」と宗田さんが言うのだが、既に元のように動かなくなっていた。
彼女の分析は「きっとストレスがとれて、自由な気持ちになったら、冠野さんの病気は治るのではないか」というもので、その後も何度もその話になった。なんとか出来ないものかとあれこれ話し合ったが、あたたかい心の持ち主でもあった。

既に引っ越しで会員ではなくなったが、犬伏さんとは同い年で新制中学の一期生なので、随分共通の話題があり、いつも横で興味深く聞かせてもらった。

たくさんの楽しい想い出ありがとう、宗田さん。

(まつだようこ)

ワン・ワールド・フェスティバルのお知らせ

世界につながる国際協力のお祭り、第22回ワン・ワールド・フェスティバルにKLEGの組織部の木元さんを中心に、エスペラントのブースで出展をします。
日時 :   2015年2月7日(土)~8日(日) 10:00~17:00
場所 :  扇町公園横の北区民センター2階ホール(7番ブース)
(大阪市営地下鉄堺筋線扇町駅直結、JR環状線天満駅徒歩3分)
なお、8日(日)の10時から北区民センターの1階で田平正子さんが “Pasporta Servo”
について講演をされます。ぜひ、都合のつく方は見にいってください。

祝婚歌

吉野弘
二人が睦まじくいるためには
愚かでいるほうがいい
立派すぎないほうがいい
立派すぎることは
長持ちしないことだと気付いているほうがいい
完璧をめざさないほうがいい
完璧なんて不自然なことだと
うそぶいているほうがいい
二人のうちのどちらかが
ふざけているほうがいい
ずっこけているほうがいい
互いに非難することがあっても
非難できる資格が自分にあったかどうか
あとで
疑わしくなるほうがいい
正しいことを言うときは
少しひかえめにするほうがいい
相手を傷つけやすいものだと
気付いているほうがいい
立派でありたいとか
正しくありたいとかいう
無理な緊張には
色目を使わず
ゆったり ゆたかに
光を浴びているほうがいい
健康で 風に吹かれながら
生きていることのなつかしさに
ふと 胸が熱くなる
そんな日があってもいい
そして
なぜ胸があつくなるのか
黙っていても
二人にはわかるのであってほしい